法テラスを利用して、司法書士や弁護士に借金問題の相談をするメリット

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借金問題は、どこに相談すれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。専門家に相談したくても、司法書士や弁護士などの専門家は敷居が高く、多額の費用がかかるというイメージがあります。そんな時におすすめなのが「法テラス」です。

法テラスは、法的なトラブルを解決するために設立された国民向けの法的な支援を行う機関です。法テラスを利用して、借金問題を解決するにはどうすれば良いのかまとめてみました。

法テラスとは?

以前は法的トラブルを抱えていても相談窓口は様々あって、必要な情報がわかりにくかったり弁護士などの専門家への費用が心配で相談できなかったりと司法は使いにくいものという印象がありました。法テラスは、正式名称を「日本司法支援センター」と言い、離婚や借金、相続など法的なトラブルの解決に必要なサービスを受けることができるように総合法律支援法に基づいて平成18年に設立された法務省所管の公的な法人です。

「どこに相談すればよいのか」「どのような解決方法があるのか」など問題の解決へむけた総合案内所の役目を果たすことが目的の機関です。法テラスでは、相談の内容に合わせて解決に役立つ制度や弁護士会、司法書士会など関係機関の相談窓口を無料で案内する情報提供業務や、収入や資産が少ない人が法的なトラブルを抱えた時に、無料の法律相談や司法書士や弁護士などの費用を立替える民事法律扶助業務などを行っています。

借金問題は利息制限法や債権、債務などの法的なトラブルなので、法テラスに相談することができます。法テラスを利用して弁護士を依頼すると通常の弁護士費用よりも低くなる傾向があり、民事法律扶助制度を利用すれば、立替えてもらった弁護士費用を毎月5,000円~10,000円ずつ分割で返済していくことになります。

なお、立替えられた弁護士費用は無利息です。

借金問題を法的に解決するには?

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借金を返すために借金を重ねていく状態や、複数の消費者金融業者や銀行系のカードローンからキャッシングしている状態を多重債務といいます。多重債務の状態で生活が苦しく借金の返済に困っているようであれば、早急に借金を整理する「債務整理」の手続きを行う必要があります。

債務整理には、司法書士や弁護士等の専門家に将来利息のカットや返済期間を延ばすなどの債権者との交渉を依頼して和解を目指す「任意整理」、裁判所を通し、借金を大幅に圧縮し一定額を返済する計画をたて完済後は残りの借金を免除してもらう「個人再生」、裁判所で借金の支払い義務を免除してもらう許可を受ける「自己破産」、裁判所が債権者との間に介入し、債務の減額や返済期間や返済額を合意する「特定調停」と4つの方法があります。

いずれの手続きも個人で行えるものです。特に「特定調停」については裁判所から選任された調停委員と相談しながらの手続きなので、安定した収入が見込める人は「特定調停」の手続きをしても良いかもしれません。しかし、「任意整理」や「個人再生」「自己破産」は取引履歴を取り寄せたり利息の引き直し計算をしたりと、個人で行うには手間も時間もかかります。

また、「任意整理」は交渉力が強くないと金融業者が有利な条件で和解することにもなりかねません。そのため、司法書士や弁護士などの法律の専門家へ依頼することがスムーズに手続きを進めるためには必要です。借金の額や債権者数、自分の収入や資産によって適切な債務整理の方法は違ってきます。

住宅ローンがある場合は「自己破産」をすると、住宅などの資産も手放さなくてはいけません。しかし「任意整理」や「個人再生」では、安定して継続する収入が見込まれれば、住宅などの資産を残すことが可能です。どの方法が良いかを自分で判断することは難しいものです。

そのような時に、専門家へ相談すると適切な債務整理の方法を提案してくれますし、依頼した時点で受任通知を発送してもらえれば請求や督促が止まります。ただし、司法書士や弁護士などの専門家へ依頼すると費用がかかります。

借金の悩みを抱えている方は、弁護士費用を捻出するのも厳しい状況であることが多いものです。そんな時は「法テラス」の法律相談を利用するのもひとつの方法です。

法テラスを利用するには条件を満たす必要がある

法テラスの無料法律相談を利用するには、収入や資産が一定額以下であることと裁判等において勝訴の見込みがないとは言えないことという条件があります。債務整理の場合は和解や調停で解決する見込みがある時や、自己破産で免責が見込まれるものであれば条件を満たします。

利用できる資産の基準は、家族構成や扶養している人数によって異なるため、自分が利用可能か迷う時には、法テラスへ問い合わせてみましょう。収入や資産状況、家族構成などを伝えると利用できるかどうか判断してもらえます。

さらに、司法書士や弁護士などの費用の立替制度を利用するには、上記の条件に加えて、仕返しのためや宣伝のために行うような場合は援助ができないと定められています。いずれの場合も、日本に住所がある個人が対象で、違法な在留資格のない外国人、法人などの団体は対象になりません。

この厳しい利用条件を審査するのに1~2か月程度かかる場合があり、それが法テラスを利用するデメリットのひとつにもなっています。法テラスの審査が通ってから、弁護士などの専門家は受任通知を発送するので取り立てがとまるまでに時間を要することを覚えておきましょう。

法テラスは弁護士を選べない?

法テラスの利用条件を満たしていれば、無料法律相談を受けることが可能です。法律相談を受けるには事前予約が必要なので、近くの法テラスへ問い合わせてから予約をします。法テラスでは弁護士を紹介してくれますが、必ずしも相性の良い弁護士にあたるとは限りません。

こちらから弁護士を選べないのがデメリットともいえます。相性が悪い場合は、弁護士の変更を法テラスに相談してみても良いでしょう。ただし、無料法律相談は3回までなので注意が必要です。法テラスに登録してある司法書士や弁護士は公開されているので、登録している弁護士を探すという方法であれば、弁護士を自分で選ぶことができます。

インターネットや身近な人たちからの評判、口コミなどで債務整理に強い専門家を探す方法は様々あります。その中から法テラスと契約している専門家を探し相談する時に法テラスの利用をお願いしてみましょう。そうすれば、専門家から法テラスへ案件を持ち込んで審査をしてもらうことができます。

債務整理に強い司法書士や弁護士の中には、依頼人の状況にもよりますが法テラスの審査を待たずに受任通知を発送する専門家もいます。

法テラスは借金問題だけじゃない!上手に利用して法的なトラブルを解決しよう!

借金の問題は、少しでも早く専門家へ相談することが解決への近道です。法テラスの法律扶助制度は、司法書士や弁護士などに支払う費用の心配が軽減されるありがたい制度といえます。法テラスを利用する際には、手続きに時間がかかるなどのデメリットを理解したうえで、担当する弁護士とよく相談しながら手続きを進めていく必要があります。

債務整理は専門家へ依頼してしまうと自分が行う手続きはほとんどないので、取立てから怯えることもなく生活を立て直していくことが期待できます。また、法テラスは様々なトラブルの解決の総合案内所として、情報提供業務や民事法律扶助業務などを行っています。

そのため、借金問題だけでなく離婚や相続などのトラブルも相談することが可能です。(参考資料 … 弁護士法人アディーレ法律事務所 … 借金)

ただし、民事事件や家事事件、行政に関する問題は相談できますが、刑事事件については相談できないので注意が必要です。法テラスの法律相談は、通常は法テラスか法テラスと契約している司法書士や弁護士の事務所で受けられますが、高齢や障がいで出向くのが難しい方や遠距離に居住している方には、出張相談を実施する場合があるので該当する方は問い合わせてみると良いでしょう。